競馬予想

桜花賞(G1)の予想とレース展望&有力馬診断|2022.4.10

自信度:
★★★★☆
本命:
ウォーターナビレラ

混戦の牝馬クラシック!

2022年4月10日(日)に阪神競馬場で開催される桜花賞(GⅠ)のレース展望・有力馬診断と予想を紹介します。

※事前予想です。当日のパドック見て、予想を変更する場合もあります。Twitterで更新しています。

  • S評価:馬券の軸候補
  • A評価:馬券の相手候補
  • B評価:馬券に入れるかどうかは当日の気配次第
  • C評価:今回は消し

桜花賞の傾向

過去10年2桁人気馬で馬券内にきたのは僅か1頭

過去10年の桜花賞で2桁人気馬が馬券になったのは、2013年3着になったプリンセスジャック(14番人気)の1頭のみ。基本的に2桁人気馬は軽視。基本は1番人気~8番人気馬で決着。

2022年該当馬(除外候補馬含む)

アネゴハダ、アリシアン、アルーリングウェイ、カフジテトラゴン、カランセ、クロスマジェスティ、グランスラムアスク、サブライムアンセム、パーソナルハイ、ビジン、フォラブリューテ、ベルクレスタ、ラズベリームースは、2桁人気想定。

前走重賞以外の馬が馬券内に来たのは僅か1頭

過去10年で前走重賞以外に出走して馬券内にきたのは、2020年1着のデアリングタクト(エルフィンS1着)1頭のみ。それ以外は重賞を走っており、デアリングタクト並の馬では無ければ重賞以外からの参戦は軽視。

2022年該当馬(除外候補馬含む)

アリシアン、アルーリングウェイ、カフジテトラゴン、カランセ、クロスマジェスティ、グランスラムアスク、ビジン、フォラブリューテ、ラズベリームースは前走重賞以外で消し。

桜花賞は前傾ラップになりやすい

過去10年の平均ラップは、前半3F34.9秒、後半3F36.3秒と前傾ラップになりやすいレース。そのため過去10年で逃げ馬が馬券内に来たのは、2015年のレッツゴードンキ(1着)と2020年のスマイルカナ(3着)の2回。2015年は前半3F37.1秒の超スローペース。2020年は重馬場でラスト1F13.8秒という消耗戦となったレース。良馬場であれば、例年通りの前傾ラップのレースが想定される。そうなると2021年の阪神JFは前半3F34.1秒-後半3F34.8秒の前傾ラップで例年の桜花賞と同じようなレースラップを踏んでおり、阪神JF上位馬は素直に評価するのが妥当。

2022年該当馬(除外候補馬含む)

阪神JF1着~5着馬(サークルオブライフ、ラブリイユアアイズ、ウォーターナビレラ、ナミュール、ナムラクレア)は素直に評価したい。

フェアリーS組は?

フェアリーS1着のライラックは、自身は前3F37.3秒-後半3F34.7秒ではあったがレースは前半4F47.6秒-後半4F47.6秒と持続型のレースなので軽視するほどではない。2020年のスマイルカナ、2021年のファインルージュは桜花賞で3着に好走している。

過去2年のレースラップを比較してもちょうど2020年と2021年のレースラップに近いので、ライラックと2着のスターズオンアースは軽視できない。

フェアリーS(2020年):12.1 - 11.1 - 11.7 - 12.1 - 12.0 - 11.8 - 11.2 - 12.0(34.9-35.0)
フェアリーS(2021年):12.4 - 11.6 - 11.8 - 11.0 - 11.9 - 12.0 - 11.9 - 11.8(35.8-35.7)
フェアリーS(2022年):12.4 - 11.3 - 11.8 - 12.1 - 12.3 - 11.8 - 11.6 - 11.9(35.5-35.3)

チューリップ賞組は?

例年後傾ラップになるチューリップ賞は、前半3F34.3秒-後半3F34.7秒と実は阪神JFと同じようなレースラップを踏んでいる。

阪(2021年):12.2 - 10.4 - 11.5 - 12.3 - 12.6 - 12.1 - 10.9 - 11.8
チ(2022年):12.3 - 10.7 - 11.3 - 12.2 - 12.0 - 11.4 - 11.4 - 11.9
チ(2021年):12.9 - 11.6 - 11.8 - 11.4 - 11.3 - 11.0 - 11.5 - 12.3

2021年のチューリップ賞と比較しても2022年のチューリップ賞は違う傾向のレースであることが一目瞭然。現に2021年のチューリップ賞1着~3着馬は、桜花賞で18着、13着、7着と大きく負けている。今年のチューリップ賞の上位馬は素直に評価して良い。チューリップ賞2着のピンハイが軽視される可能性はあるが、今年に関しては軽視してはいけない馬であることは明確。

クイーンC組は?

2021年はクイーンC1着~3着馬のアカイトリノムスメ、アールドヴィーヴル、ククナが桜花賞で4着、5着、6着。過去にもクロノジェネシス(2019年桜花賞3着)が馬券内にきているが、2016年1番人気4着のメジャーエンブレムのように、毎年掲示板に載れる好走馬は出すが、馬券内まであと一歩となる傾向が強い。

今年はプレサージュギフトが出走。実力は未知数な部分が多いが、スターズオンアース、ベルクレスタに勝ったことを考えると軽視は禁物だが扱いが難しい馬。

S評価

S評価:ウォーターナビレラ 想定2番人気(推定6.7倍)

阪神JF3着、チューリップ賞5着と着順こそ下げているが、今回の桜花賞についてはこの馬に向く展開が予想される。阪神JFは道中動く馬がいるなかで先行馬に厳しい流れ、さらに伸びない内を捌く展開になり3着。チューリップ賞は賞金が足りているので馬群に入れたレースを試して5着。どちらも悲観するような内容ではなかった。

今回、調教だけなら3本の指に入るくらい目下絶好調の仕上がり。父シルバーステートでディープインパクトの孫。血統的にも桜花賞、今の阪神の馬場にも向きそうなのはプラス。

先行押し切りできそうなメンバーでレースが上手な馬。武兄弟でのG1制覇を期待したい。

S評価:アルーリングウェイ 想定5番人気(推定12.3倍)

調教が抜群に動いていて枠順確定前から注目していた一頭。枠順も2枠3番と絶好枠を引き当てたことで評価を大きく上げた。今のイン前有利の阪神馬場にフィットした馬でもある。

個人的に評価しているのは2戦目の万両賞(1勝クラス)。土曜日のNZT(G2)2着にも入ったシンザン記念優勝馬マテンロウオリオンと接戦を演じて2着のレース。内が伸びない阪神の馬場を内から抜け出して3着以下の馬を引き離しにかかったのは強かった。大外から差してきたマテンロウオリオンと馬場差を考慮すると能力は上。牡馬重賞勝ち馬相手にも強い競馬を見せた馬は今回の桜花賞出走馬ではこの馬のみ。隠れた実力馬であると見ている。エルフィンSからの直行ローテも好感が持てる。ここは頭まであると考えて買いたい馬。

A評価

A評価:サークルオブライフ 想定3番人気(推定6.8倍)

阪神JFの優勝馬。前走のチューリップ賞は、M.デムーロ騎手が敢えて出していく競馬を試した。結果、抑えが効かずに直線伸びなかった。チューリップ賞は前哨戦としては収穫があったレース。抑えた方がいいか、抑えずにいっても大丈夫かは分からないが、M.デムーロ騎手としては感触は掴めているはず。チューリップ賞は3着に負けたが、ナミュールを逆転する可能性は残している。

調教過程も前走以上の状態で臨めそうだが、唯一の誤算は前走後に栗東滞在を予定していたが栗東滞在できなかったことか。それがどこまで影響するかは分からないが、当日の馬の気配には注意したい。

A評価:ナミュール 想定1番人気(推定3.6倍)

前走チューリップ賞は権利獲るうえで負けられないレース。仕上げもそこそこ仕上げていたので上積みがあるかどうか。調教を見る限りチューリップ賞より悪くても現状維持で状態は下がっていないように見える。阪神JFでは出遅れて最後方からの競馬。そして伸びない内を走って4着まできたのは実力の証。

今回は大外8枠18番に入ったのがどうかが焦点。スタートは速くない部類なので必然的に後ろからの競馬になるとは思うが、大外枠なのはこの馬にとってはプラスに働く要素は強い。エンジン点火したら伸びるのは間違いないので、ペースによって鞍上の仕掛けのタイミングは計れる。

ただし、課題としては今の阪神競馬場の馬場。土曜日の傾向を見ると、Bコースに替わってイン内前有利の印象が強い。土曜日10R京橋Sのプログノーシスが大外から上がり33.1秒で差し切ったものの本来はもっと動けて後続を突き放す走りができてもいい馬。それが2着馬とは1馬身差。それ以外の芝のレースを見ても外が伸びそうな雰囲気はない。昨年の桜花賞同様、前目の好位につけたソダシが勝ったようなレースになりそうなだけに、展開面での不安が強い。

A評価:ナムラクレア 想定6番人気(推定13.6倍)

個人的には最内枠は引いてほしくなかったが、今の阪神の馬場を考えたらロスなく馬場の良い内を走れることを考えるとプラスかもしれない。ポイントはスムーズに馬群を捌けるかどうか。一発逆転があるとしたらナムラクレアか。フィリーズレビューは+12kgと若干余裕残しの馬体。桜花賞へ向けて調教も良くて無様な競馬しないはず。展開の助けは必要だが勝ち負けまで持ち込めるポテンシャルは秘めている。

B評価

B評価:スターズオンアース 想定8番人気(推定16.5倍)

5戦走って馬券内100%と好調子の波が無い馬。反面勝ちきれない部分はあるが、毎回一生懸命走る。今回は鞍上が川田将雅騎手にスイッチ。乗り替わりがマイナスになることはないと見ている。ポイントとしては阪神への輸送が未経験である関東馬ということ。初めての関西遠征という点で当日の気配には注意したい。

B評価:ベルクレスタ 想定7番人気(推定16.3倍)

阪神JFでは本命にしたもののレースでは難し面を見せて6着に敗退。クイーンCでは上がり最速で3着まできたが、勝ちきるまではいかなかった。この世代の牝馬相手には好走を続けてきてはいるが、個人的にはワンパンチが足らない印象。

B評価:プレサージュギフト 想定4番人気(推定11.6倍)

クイーンCでは強い競馬を見せて快勝。新馬戦から約4か月の休養明けで勝ちきっただけに能力の底が見えていない点では妙味がある。ただし、今回阪神輸送が初めてということもあるし、スタートがうまくない馬。桜花賞に限ってパフォーマンスを下げる可能性が高いので評価を下げたい。ただし、個人的にはオークスでは注目している1頭。